レオパレス21、フォートレスと提携後ですが、3月期決算で84億円の債務超過に陥っていることがわかりました。
レオパレス側は東証にコロナの影響を認められれば、上場廃止は当面猶予されると想定しているということです。
スポンサーリンク
レオパレス債務超過84億円
経営再建を目指しているアパート建設大手のレオパレス21、昨年11月に提携したフォートレスから資金援助を受けて危機を脱したとみられていました。
しかし、2021年3月期の決算では、純損益が、236円の赤字で、債務超過も84億円に及ぶことが報道されました。
純損失は、これで3期連続となりますが、レオパレスは23年3月期末の回復を目指すとしています。
レオパレス、上場廃止の猶予を想定
心配されるのは株式です。これまでなら、債務超過を1年間で解消できない場合は上場廃止となる決まりでした。
ただし、、東証は、2020年、3月に、上場廃止基準を緩和。今回のコロナが原因の債務超過については2年間の猶予を与えられることとなっています。
東京証券取引所は2020年、3月18日、上場企業が新型コロナウイルスの感染拡大の影響で負債が資産を上回る債務超過となった場合、上場維持のための改善期間を現行の1年から2年に延長するなど、上場廃止基準を緩和する措置を発表した。新型肺炎の影響で実体経済や株式市場が混乱している事態を踏まえた措置。令和2年3月期から適用する。
レオパレスは、東京証券取引所にコロナの影響を認められれば、上場廃止は当面猶予されると想定しているということです。
レオパレスにもコロナの影響
レオパレス側は「コロナ禍も一因に業績が悪化した」としています。そのため債務超過ができなかったということですが、フォートレスからは、572億円の出資と融資を受けています。
さらに、現在でもコロナ感染は第3波と言われて拡大がとどまらず、今後もこの状況は続くと思われます。
逆にコロナ禍が要因であれば、事態が好転しない限り、回復はなお厳しいといえるかもしれません。
上記の上場廃止の猶予期間は「上場維持のための改善期間は2年」ですので、レオパレスは今後、その間に改善を目指すこととなります。
レオパレスの資本金を1億に減資
また、同時にレオパレスは、資本金を約812億円から1億円に減資することを発表。
資本金が1億円以下になれば、税法上の中小企業と扱われて、税負担が軽くなるなど、会社としては負担が少なくなるため、一種の”延命措置”ともいえます。
これについては、6月29日の株主総会で説明があるとみられています。
レオパレスの依然厳しい状況
フォートレスの支援が決まり、大きな危機を乗り越えたかに見えたレオパレス、アパートオーナーもやや安心をしたものの、依然として厳しい状況が続くことには変わりません。
レオパレスは、この春から家賃減額交渉を始めると公表しています。そうなるとサブリースの家賃支払いが続くことは期待できません。
収益の落ちたアパートは、借り換えでローンを減らす、損切りの売却をするなど積極的な対応策を講じることをお勧めします。
中でも借り換えについては、ローンの金額が減って、黒字化したアパートにこれまでの苦労がなくなってほっとしたというオーナーが少なくありません。
中には600万円減ったという例もありますので、アパート経営の収益アップのために是非お役立てください。