レオパレス21の株主総会が27日に行われました。深山英世前社長の相談役就任に批判の声が上がりました。
レオパレスの株主総会の内容と様子をお知らせします。
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レオパレス21が定時株主総会
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レオパレス21は27日10時から都内で定時株主総会を開きました。
一連の施工不備問題をめぐり株主らの怒りが噴出する事態となりました。
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株主総会の参加人数
・株主378人 昨年の約2・3倍
物件オーナーを兼ねる株主多数
総会の時間
・総会に要した時間 2時間58分
議決と質疑応答
創業家の深山英世前社長ら7人の取締役退任が決定。
宮尾文也社長ら社内取締役5人と社外取締役5人計10人の選任、監査役1人の選任を求めた2議案は承認へ。
オーナーからの質疑応答の内容
・一連の施工不備問題への不十分な対応への苦情
・問題の早期解決を求める意見
・金融機関からの借り入れなど、今後の資金対策について
要望や批判
・「新たな不備が次から次に出てくる。経営陣にしっかりしてもらいたい」
・「(前の)社長がマスコミから逃げ回るなど素人のような対応が問題を大きくした」
レオパレス側の返答
・風土改革など再発防止策の実施を最重要課題と位置づけ、速やかに取り組む
他にも一般株主から、業績回復の見通しや集団訴訟となっている裁判への対応などの質問が挙がり、26件質疑が行われました。
レオパレスの現在
レオパレスは建築基準法違反などの施工不良が他社の物件も含めて約1万7500棟まで増えました。
総会では取締役7人の退任を決議しましたが、深山前社長はその後も非常勤の相談役に残り、体質改善につながるかは不透明です。
株価は大幅に下落し、関連損失は547億円まで膨らんでいます。
レオパレスオーナーの声
レオパレス21のオーナー兼株主の一人は、「かなり怒りを感じている?」の問いに、
「当たり前やん。オーナーは逃げられない。借金だけ残って億の金で借金している」
と返答。
また別なオーナーは、レオパレスの経営状況を踏まえて、「株主として心配することは会社が存続してくれること」と語りました。
以上は、総会の始まる前のインタビューですが、総会後のインタビューでは、三重県から参加した男性が、
自分の物件は異常なしと聞いたが、油断できない。もはやブランドの信用度はゼロだ
と話しており、レオパレスへの不信の念を除かせました。
深山英世前社長が相談役就任への批判
取締役を退任した深山英世前社長が相談役に就いたことには批判の声が聞かれました。
レオパレス側は「経営婚を刷新する」としていますが、依然深山社長が経営に関与する姿勢をみせており、企業体質の転換を疑問視されています。
これについて、総会終了後にインタビューを受けたオーナーらは
「深山さんは即刻手をひくべきだし、新しい経営陣にはあまり期待していない」
「誰も施工不良の件に関して責任を取った人はいないんです。だから流れや体質は変わらないのではないですか」
と不満を述べています。
宮尾社長の挨拶
険しい表情の宮尾社長は冒頭で陳謝の言葉を述べました。
トップの意向ばかり気にして、法令を軽視する企業風土があった。このような事態が発生したことを重く受け止めている。再発防止策として企業風土の抜本的な改革とコンプライアンス・リスク管理体制の再構築、建築請負事業体制の見直しを進め、信頼回復に全力で取り組んでいく
怒っているオーナーもおられましたが、比較的スムーズに総会は進行した模様です。
しかし、全棟調査は全部を終了するまでに、まだまだ時間がかかる見通しであり、イメージの低下したアパートの入居者数低下の不安を持つオーナーも少なくありません。