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墓じまい,改葬トラブル 寺の墓石撤去の費用と閉眼供養のお布施の相場

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誰も入っていない墓にも関わらず、そこまでで1千万円もお金をかけてしまったという、夫の実家の墓。

寺の墓のため、管理費やお布施、寄付金などをこの先負担を望まない兄と夫が母を説得して、父が亡くなったもののその墓に入れず、都内に永代供養墓を新たに契約。
地元の寺の墓の方は、「墓じまい」をすることになりました。

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墓じまいの経緯

うちは両親と兄と夫の息子二人の家族。そのうち父が5月に92歳で亡くなりました。

父が亡くなる前に、母と兄は墓について話をしました。兄は長男なので、母は兄に墓を継がせたい考えでしたが、兄にしてみれば、都内に住んでおり、一流企業の要職で仕事が忙しく、そもそも地元に来るということもできません。

そして、寺の墓の場合には、兄の息子にも継がせなければならず、ゆかりのない孫が知らない墓をもらうの当然気は進まないでしょう。

そこで、合理的に考えて、今の墓はやめようということになりました。

母は、これまで1千万円はつぎ込んだということで、また、自分もそこに入るつもりでいたわけですから、とても残念がりましたが、結局墓じまいに同意することとなりました。

永代供養墓は100万円

そこで、都内に永代供養墓を探しまして、そちらを新たに契約。費用は、墓の購入費用だけで100万円でした。

むろん、葬儀の費用や法要の費用、その際のお布施などは別ですが、まずまず明朗会計であり、地方の寺のような曖昧さはなく助かります。

支払ったのは、母ですので、兄にも夫にも負担はありません。今後の法要などは次代の任意になると思います。

もっとも、夫の場合は、お彼岸やお盆にはお墓参りにも出かけて、それから、いわゆる何回忌の法要はしたいと言っているので、けっして供養をないがしろにするということではありません。

私たちの方からは、都内までの移動で、墓参りの旅に交通費が数万はかかると思いますが、それは特に問題にはなっていません。

それよりも、とにかくきれいな室内墓地なので、私たちは特に信仰を持っているわけではないのですが、訪れるたびに良い気分になり、「父が良いところに行ったのだなあ」、もちろん、墓ではなくて「浄土」のことですが、そのように安心する気持ちになります。

見栄を張って大きな墓にする必要はありませんが、やはり身内を入れる側としては、きれいな墓だと、故人に対する悲しみが和らぐ面があることに、あらためて気づかされました。

ところが、地元の寺の墓じまいの方は、まだ誰もそこには入ってはいないにも関わらず、けっしてスムーズにはいかなかったのです。

 

地元の寺の墓じまい

夫の実家というのは、かつては電気店をしていまして、配線工事などを請け負うためもあって様々な業者とつながりがあります。

その一人の工務店に数年前、家の隣のガレージ件貸家の取り壊しを依頼したばかりなのですが、その出入りの業者に墓のことを話したら、安くやってやるというので、その人が見積もりのため墓を見に行くということになったのです。

母は、その人に「お墓参りのふりをして行ってね」と言ったにもかかわらず、その工務店の社長が墓の場所がどこだかわからないので、寺に訊いたというのです。

そうしたら、寺の住職の息子が怒って、母の方に電話をかけてきました。

「どこで戒名をもらったんだ、いつ亡くなったんだ、どうして知らせないんだ、息子が決めた? それならその息子の電話番号を教えろ」電話口ではそのような話になったそうです。

そこで、母が大変心配して、夫にそれを知らせてきたので、急きょ寺に話し合いに行くこととなりました。

その話は9月の15日のことで、9月23日はお彼岸で寺が忙しいだろうということで、夫はその後に寺に墓じまいのことを相談に行こうとしていたのですが、業者が手落ちをしたために、怒りを買うことになってしまったのです。

墓じまいの交渉

住職は「いったいどういうことだったんですか」とぶぜんとしていましたが、経緯を上の通りに説明し、別な墓に入れたと申し伝えると、「永代供養墓ですか」と確認。「うちとしては何も言うことはありません。更地にして返してください」ということで、そこで、書類に署名捺印をしました。

電話で怒られたあとに、話をするというのは気が重いことでしたが、とにかく、そのように話は済みました。

離檀料の請求はなし

墓じまいで問題になることは、離檀料というものなのですが、そのような要求はありませんでした。

また、墓石の撤去には、寺の指定業者がいるということで、墓を建てる時にはそこに依頼したのですが、今回は業者の顔が知られていたためか、こちらの指定の業者を使えということもありませんでした。

閉眼供養は行う

墓を始める時には、墓のある場所で「魂入れ」という法要、そして、墓を閉じる時にも「魂抜き(閉眼供養)」というのを行うのだそうです。

寺の方からの申し出はありませんでしたが、上の業者の方が、「やはり墓だから」という縁起を担ぐ人でもあり、また、誰も入っていない墓でも「魂入れ」は行ったというので、「魂抜き(閉眼供養)」はすることになりました。

その際のお布施はというと、5万円だということでした。これは、新しく作った寺でも「お布施」として事務員に言われた金額でしたので、標準的な金額であると思います。

墓石の撤去費用の見積もりは60万円

なお、今回の墓石の撤去の費用はというと、見積もりは60万円でした。

標準的な相場は30万円位と言われています。

うちの場合が高めなのは、

・墓石だけではなく、墓所の枠などを含めて石類をすべて撤去しなければならないこと
・墓石をかなり離れた廃棄の場所まで捨てにいかなければならないこと
・墓の通路が狭くて車や重機が入れず、すべて手作業で行わなくてはならないこと
・1日では終わらず、作業要員も複数名必要なこと

などが理由のようです。要するに田舎の墓なので、やや区画が大きめなので、都会の墓の相場よりは高くなるとも思われます。

夫としても、妥当な金額だということで、それでお願いすることになりました。

また魂抜きの供養については、代理で良いということで、社長が立ち合いの元で既に行われましたので、この後は、更地になったという報告を待つばかりです。

母は電話口で文句を言われるということがあったので、その時は相当気にしたようです。

とにかくはやく終えてつながりをなくしたいということでしたが、日を置かず工事も終了すると思われます。

まとめ

当家の墓じまいはこれで終了することになります。しかし、お墓の問題は、思ったよりもずっと大変でした。

まず、移す先の墓を探して下見に行き、書類を揃えたり、遺骨を届けたり、法要など5月に亡くなってから5か月の間に、都内まで数時間をかけて何度往復したかわかりません。

誰もが時間をかけられれるわけではありませんので、墓じまいを引き受けるサービスをご利用されることをおすすめします。

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