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内田マイク被告、判決は懲役12年 地面師事件裁判

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積水ハウス地面師事件として知られた、東京五反田品川区の旅館跡地の土地取引をめぐり、積水ハウスから土地の購入代金55億円余りをだまし取った事件の主犯格、内田マイク被告(66)が懲役12年の判決を言い渡されました。

これまでの地面師事件のあらましと今後についてお知らせします。

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内田マイク被告に懲役12年

架空の土地取引で積水ハウスから55億円をだまし取ったとされる、いわゆる積水ハウス地面師事件の主犯格とされる内田マイク被告が、昨日東京地裁で懲役12年の判決を言い渡されました。

罪名は、詐欺や偽造有印公文書行使と言われるものです。

内田マイクは地面師池袋グループのドン

内田マイク被告は、地面師、すなわち土地の登記制度を利用する詐欺師グループのドンと言われる人物です。

地面師ら数百人はいるといわれる、「池袋グループ」を率いて、これまでにも様々な事件に関わってきたといわれているのです。

新橋の資産家女性が白骨化で発見

もっとも最近話題にあがったのは、積水ハウスの事件より以前の、新橋の資産家の女性が白骨で発見された事件です。

当事者が死亡してしまったこともあって、被害そのものが分からないままになっているものです。

地面師が積水ハウスからだまし取ったのは55億円

中でも、積水ハウス事件は、内田マイク被告の手掛けた事件の中でも最も金額の大き詐欺の一つではなかったでしょうか。

積水ハウスと受け渡しを行った金額は63億円、実質的に騙された金額が55億円にも上ります。

 

内田マイクは網走刑務所で計画に着手

舞台となったのは、品川区の旅館跡地、海喜館。

駅から5分という立地の良さで不動産関係者なら誰でもが欲しがる土地だと言われていました。

同時に、売りに出されない土地としても知られていた、その海喜館の所有者であった旅館の女将が体調を崩して入院。

その報告を網走刑務所内で聞いた内田マイク被告は、かねてから目星をつけていたその五反田の土地で、一儲けしようと計画を実行に移したのです。

旭化成レジデンスが海喜館を買い取り

この土地は、結局、世間と積水ハウスが地面師事件で大騒ぎとなっている間に、旭化成レジデンスが、所有者から買い取ったことが伝わっています。

調査報告書をめぐる積水ハウスの内紛

また、この事件の調査報告書をめぐって、積水ハウス内では、経営陣の内紛が起こり、トップが辞任。

その後、最近になって、辞任した和田勇元会長が、積水ハウスに対してアクションを起こしていることも報道されています。

報告書の内容も、全文が明らかになっており、その中には、地面師事件の”責任の所在”も明らかになっており、積水ハウスでは、いまだにその問題が継続しています。

地面師グループが分担で詐欺

とはいえ内田マイク被告は刑務所にいるため、外に出ては動けません。

そのため、連絡役が内田被告の指示を受け、実行犯である地面師に伝える一方で、偽パスポートなどの書類を偽造、主犯は刑務所にいながらにして稀代の犯罪が成立したのです。

内田被告側は無罪を主張

内田被告は裁判ではその事実を認めず、「関知していないところで準備が進んだ」と無罪を主張しました。

しかし、石田裁判長は共犯者の供述などから内田被告の故意と関与を認定。

「グループの中で中心的な立場にあった」と指摘の上で、懲役12年の判決を言い渡したのです。

地面師事件の今後

この後も裁判を控えているとみられているのは、実行役の一人と見られているカミンスカス操被告その他です。

ただし、これまで、積水ハウスの支払った55億円の行方は全くつかめていないのです。

仮に、内田被告の刑が確定したとしても、そのお金はどうなってしまったのでしょうか。

そして、地面師らが売った土地の所有者女性が白骨化して見つかったこととの関わりは?

このまま埋もれてしまっては、積水ハウスのみならず、関係者は悔しい思いをするばかりです。

今後の捜査で少しでも事実が明らかになり、同様の事件の抑止になることが望まれます。

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