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「コロナで安くなっている」マンション詐欺 実際の価格は?

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「コロナで安くなっている」として、マンションを売りつけた詐欺事件で容疑者の33歳男性が逮捕されました。

騙された方は投資家だったようですが、「安くなっている」に惹かれてしまったようです。

そもそも、マンションの価格はというと、むしろ上がっているというのが実情です。この際確認しておきましょう。

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「コロナで安くなっている」マンション

新型コロナの影響で「マンションが安くなっている」として、虚偽の売買で現金を詐取した男性の容疑者が逮捕されました。

「コロナで安くなっている」と、うそのマンション購入話を持ち掛け、東京都内のホテルで男性から現金1億5000万円を盗んだとして、33歳の男が逮捕された。  自称会社役員の林大雄容疑者(33)は1日、千代田区内のホテルで、中国人の男性(23)から1億5000万円を盗んだ疑いがもたれている。 

容疑者の男性は商談の後、金を預かるといって、受け取った現金をもってそのまま逃走したということで、詐欺とはいっても、口頭での勧誘と持ち逃げのみで、地面師事件のような手口の凝った事件ではありません。

「コロナで安くなっている」の文句

それでなぜ被害者が騙されてしまったのかというと、「コロナで安くなっている」という一種の殺し文句が効いたためでしょう。

不動産をめぐる詐欺事件は、業界内では日常茶飯事のように言われますが、高い安いはもちろんのこと、「コロナで倒産」「コロナで人気」などなど、「コロナで」がつくと、なんでも「そうかな」と思わせられる人の心理を突いた”勧誘”だったのです。

 

コロナでマンション価格はどうなったのか

それでは、コロナでマンション価格はどうなったのかというと、マンションの価格それ自体は下がっていないどころかむしろ値上がりしています。

新築マンションの一戸あたりの平均価格は、前年比3.8%増の4971万円ということで、取引件数は、コロナの外出禁止の時には減ったものの、それ以外はほとんど変わらないということのようです。

 

コロナでも減らない住宅需要

そもそも、住宅需要はいつでも一定数あるということは常に言われています。

コロナでも、就職や転勤などの人の移動はあり、子どもの成長に合わせて家を買いたいというのは同じことだということのようです。

もうひとつは、私が不動産業者から直接聞いた話では、リモートワークで皆さん時間がある。今はネットで物件を見るのが当たり前となっているので、家でパソコンをチェックしていれば、現物が見たくなって内見という流れになります。

むしろ、見学は増えているという話でした。

コロナで任売物件は増加したのか

一方で、コロナの影響で任売物件が増加するといったのが、榊淳司さんです。

残業やボーナスの減少、非正規雇用の雇い止めなどによって、不幸にして住宅ローンの返済に行き詰まっている人々が増えている事実もあります。21年にはそういった人々の「任意売却物件」が中古住宅の市場に出ることになるでしょう。

これは他の住宅関係のコラムでも取り上げられる話題ですが、解雇や派遣切りなどで困窮している人は確かに増えており、悲しいことに自殺者も増加しています。

ただし、任売物件が増加したのかどうかは、今一つ聞こえてきていませんね。

私は、地方の物件ながら、関東の2県の中堅都市の物件を数年来見てはいますが、春の引っ越しシーズンには、物件の増加は見られています。

確かに築年の新しい物件が増えたことは確認できます。

ただし、ああ、これが任売だなというのはこれまでにもあって、今それがすごく増えているというほどではないような気がします。

任売物件はボーナス時期に増加

「冬のボーナスで」というのが、当初の見方だったのですが、あるいはその次、夏のボーナス当たりでは、もしかしたら、増加がみられるかもしれません。

私は、任売物件の内見にも出かけて行きましたが、築年の新しいものほど任売や競売と言っても、家そのものに問題があるものではありません。

築年が古く、長年放置した空き家よりは、よほど問題は少ないですので、見つければお買い得と言えますね。

 

マンション価格が下がる理由

結局コロナでも、「マンションは下がらなかった」というのはちょっと残念なような、安心なようなところですが、マンション価格は、コロナがなくても、元々下がると言われていました。

つまり、コロナは関係なく、やはり、マンションの価格を決めるのは、人口の減少とそれにともなう需要の減少です。

これが顕著になった時には、マンションばかりでなく不動産の価格は必ず下がります。

不動産価格が半値に

なぜわかるのかというと、 地方が既にそうだからです。20年前なら、新築には3千万円以上は必ず必要だったのですが、今は2千万円台かそれ以下でも買えます。

ざっくり言って、半額になったわけですが、買う方には良くても、同時に、中古住宅の価格も半分以下になりました。

若い世代は、自分には関係ないと思いそうですが、親の持っている資産が半減したのですから、大損とも言えます。

地方のたどった道を、やがて東京や首都圏がたどることになります。人口減少、空き家増加、スポンジ化を経て古い町の過疎化が進むというコースです。

持ち家のある人は早く売る。そして、家が欲しい人は、タイミング見て家を手に入れることとなります。

マンション購入のベストタイミングは

遅れれば遅れるほど価格は下落していきますが、実需の不動産に関しては、遅ければいいというものではありませんね。

いつどのくらい下がるかがわからないものを待っているというのも正しい選択とは言えないでしょう。

私が東京住まいの息子にも言っているのは、とにかくマンションの価格を今から見ておくようにということです。

そうしておかないと、逆に値下がりしても、値下がりしたということ自体がわからないからです。

数年後に買うにしても、今と比較の上で、「こんなに安くなった」という自覚が芽生えた時点で買うならお買い得感があります。

いきなりピンポイントに価格を見て買うのではなく、価格の推移を身をもって体験した上で購入することがおすすめです。

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