マンションの価格がこれまでの最高値になったことが不動産経済研究所の発表で分かりました。
バブル期を超えた価格になっています。値上がりの原因は何か、値下がりの予測を含めて記します。
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マンション価格高騰 過去最高に
目次
首都圏のマンションの昨年の平均価格が、過去最高となったことを不動産経済研究所が25日に発表しました。
2021年に売り出された新築マンションの平均価格は、前年より2・9%高い6260万円。
比較されているバブル期1990年で6123万円の最高値を超え、過去最高となりました。
1平方メートルあたりの単価も、前年より0.2上がった93・6万円となり、1億円を超える「億ション」の販売数も、2020年の1・5倍となる2730戸に及んでいます。
マンションの人気物件はすぐに完売
契約率は7割越え。人気物件は、すぐにも完売するという売れ行きです。
これまで発売のマンション例では、東京都の勝どきにある「パークタワー勝どき」は約3倍の申し込み、亀戸のプラウドも前者は想定を3割上回るペースで売れているそうです。
マンション価格の高騰の理由
「東京五輪後は下がる」と楽観視されていたマンションの価格、なぜこれほどまでに上がってしまったのでしょうか。
コロナにより在宅時間の変化
マンション価格の高騰の理由は、不動産業者が「コロナで在宅時間が増え、家へのこだわりや熱量が増した」と話す、リモートワーク等での在宅時間の変化にともなう家の需要です。
従来の住まいでは、在宅ワークに手狭になり、広い住まいを探すということが緊要になりました。
逆にリモートワークが主流になる人も増え、必ずしも駅に近いところでなくてもよいという選び方の変化もあります。
土地や建設費が高い
このニュースは、主に首都圏のマンションについて述べたものですが、そもそも、マンションを建てる土地と建設費が高いという状態が続いています。
なので、価格を上げざるを得ないということなのですが、それでも購入希望者が増えているので、高値が続くというのはむしろ需要の増加にも理由がありそうです。
不動産会社が高額物件を販売
不動産の物件の価格は何で決まるのかというと、「売れる値段」で決まると不動産業者が言ったのを聞いたことがあります。
今は23区内のマンションで立地が良いところの物件が最も売れるので、デベロッパーの手掛けるのがそこに集中。
極端に言うと、高い物件だけになり、安い物件はないので価格があがります。
同じマンションを建てても、売る手間は同じなら、高額の物件を扱った方が、業者にとってはコスパがいいのです。
時間をかけて売ることにもなっているので、値引きが厳しい状態も続くと思われます。
購入者がパワーカップルで収入増
もう一つは、世帯の収入が共働きを前提としているため、上がっていることも大きな要因です。
住宅需要のある新しい世代は、今はほとんどが共働きのパワーカップルとなっています。
家に関しても、これまでのようにお父さん一人の収入で住居費を賄うというのではなく、単純に言って、これまでの倍のお金がかけられるということになっています。
そのため、マンションが価格がたとえ倍に上がったとしても、これまでの収入額とは違うため、「買えない」ということにはならないのです。
マンションの値下がりはいつなのか
これまでの予想だと、五輪後の値下がりは何度も言われてきました。
東京・首都圏マンションは五輪後確実に値下がりする 大前研一氏
もっとも、その頃は、まだ「コロナ」とう要因は考えられてはいませんでした。
さらに、五輪後よりも、もっと先、2025年に値下りするという意見もありました。
マンション値下がりはいつ?2025年にはタワマン含む9割が下落
これまでに何度も言われている話なのですが、”予測がハズレ”というより、コロナの要因を加味すると新しい事態が起こっているともいえるかもしれません。
人口の減少は確実に起きることも分かっていますが、新世代が今家が欲しいといえば、それもタイミングの一つであり悩ましいところです。