レオパレス21が新たに2450棟のアパート物件で不備が見つかったと、8日に発表しました。
施工不良が見つかったアパートの数は、7月末時点で2万2139棟に拡大したということです。
レオパレスのアパートの総数は3万9085棟ですので、ここまでで全棟の半数を超えています。
対して補修の完了したアパート数は865棟。いまだ全棟の補修はおろか、調査もめどが立たない状態です。
スポンサーリンク
レオパレスアパートに施工不良の追加2450棟
レオパレス21に、また新たな施工不良のアパートの数が増えました。
今回の増加数は2450棟とのことです。
レオパレスの全国のアパートの数は、4万棟近い3万9085棟。
現在も施工不良のアパートがどれだけあるかを調べるため、その全部の調査を行ってきました。
その結果、7月末までこれまでの施工不良数に加えて、新たに2450棟に施工不良数が見つかったということです。
レオパレスアパート不備の内容は
施工不良の内容はというと、多くは屋根裏の界壁の有無、または隙間があるなど。
その他には、遮音性が国の基準を満たしていない。あるいは、外壁に関しても、基準ではない素材が使われているなどです。
関連記事:
レオパレスの界壁問題とは?ガイアの夜明けが追い詰めた3回の番組内容
レオパレスアパート外壁に違法発泡ウレタン「組織的な不正」コスト削減
レオパレスアパート遮音性が基準以下 図面の誤表記を幹部も認識か
アパート全棟調査の遅れ
昨年の春に、界壁がないアパートが多数あることが発覚。レオパレスは、補修をすることを前提に、全棟約4万棟の調査を行うとしてきました。
ところが、調査をする外部の1級建築士の手配がつかないということをレオパレス側が8月頭に公表。
そのため全棟調査は遅れており、国交省が指示をした夏または少なくても秋までに、という期限が到底満たせないということがわかりました。
10月末までに全棟改修の予定だったが
当初の予定では、調査を6月までに完了させ、10月末までに全棟の改修を終えるということでした。
しかし、現在では、補修以前の、調査完了がいつになるか、そのめどすがらが立っていない状態になっています。
レオパレス今後の調査と改修予定
レオパレス側で発表している、調査と補修工事の予定は
・ゴールドネイルシリーズは10月末までに調査を完了、改修工事完了は来年6月末
・優先調査対象以外の物件については、10月中旬をめどに公表
これまでのアパートの調査と改修の棟数をまとめると
・改修が終了したアパート数 865棟
(1か月間で平均26棟の割合)
・改修工事に着手しているアパート数 約4300棟
・施工不良が判明したが未着手 約1万7千棟
・調査済みのアパートの施工不良の割合 約7割に不備
レオパレスはこれまでに全体の8割弱の物件で調査を終えたとしています。
補修完了までどのくらい?
4万棟のアパートから、施工不良の見つかったのはこれまでに調査した物件の7割と言われている通り、全棟に同じ割合で施工不良があると仮定すると、そのうち2万8千棟に補修、改修の必要があることになります。
そして、改修が完了したのが、そのうち865棟。
割合にするとどのくらいになるのかというと、わずか3%ということになります。もっともこれまで調査した7割、というところを全棟の7割という仮の計算ですので、実際の数字はそれよりは多い割合になるとは思います。
それにしても、アパートが問題なく居住できるものとして、少なくても界壁部分の不備を改良するまでには、かなりの時間がかかりそうです。
発泡ウレタンの申請は?
また、グラスウールの代わりに、発泡ウレタンを使ったという外壁については、レオパレスは、それで基準を通すような申請を行っていたはずですが、それがどうなったのかは伝わってきておりません。
もし、申請が通らず、外壁も交換ということになれば、補修は界壁の設置よりもはるかに大掛かりになるでしょう。その点も気がかりなところです。
いずれにしてもアパートのオーナーさんは、一日も早く安全なアパートとなって、安定した入居率を目指したいところでしょう。
そこまでレオパレスがもちこたえられるのか。また、入居者の居ない間も支払われる家賃保証で、今後のサブリースシステムが成り立つのでしょうか。
まずは、アパートの補修が終わらない限りは、それらの不安はなくならないでしょう。
また、補修完了を、当初夏までと申し入れていた国交省にしても、レオパレスに対し、何らかの処分を下すと見られており、それによる実質的なダメージ以上に、さらなるイメージダウンも心配なところです。