レオパレス21が建築基準法違反のアパートを施行した問題で、アパートの入居者に転居を要請、改修を行うとしていましたが、ここへ来て、新たに3700棟のアパートに施工不良があることがわかりました。
日経新聞の報道を元にお伝えします。
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レオパレスアパートに新たに施工不良3700棟
レオパレス21は10日、施工不良のアパートを巡る問題で、新たに3784棟で不備が見つかり、1万4599棟に拡大したと発表しました。
これまでは、主に「ゴールドネイル」という比較的古いタイプのアパートと言われていましたが、それとは別の時期のアパートにも、不備が見つかったということです。
18年までのアパート物件にも不備
新たに施工不良が見つかったのは、18年までに手がけたアパート物件とのことですので、比較的新しい時期に建設されたものです。
これまでには、テレビ番組の「ガイアの夜明け」でアパートのタイプ「ハイブリッド」にも、界壁の不備があったことが伝えられていましたので、そのシリーズではないかと思います。
ハイブリッドシリーズはシャープな外見で、地方にもよく見られるアパートです。
なお、レオパレスには、全部で52種類のアパートシリーズがあるとのことです。
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レオパレスアパートの調査数は
レオパレスでは、上記の52シリーズのうち、約10シリーズを優先的に調べていたということです。
そのあと残りのシリーズも調査を開始、3月末までに全棟の56%にあたる2万1811棟で調査を終えたといいます。
その調査を終えた範囲内で、新たに3700棟の不備が見つかったのです。
アパートの施工不良の内容
今回の施工不良の内容はというと、
・屋根裏部分の界壁がない 1892棟
・界壁に隙間がある 3766棟
・バルコニーに不備がある 1427棟
ということです。
全部で3766棟ですので、数字の重複は1つのアパートに、界壁の不備とバルコニーの不備の両方があったということと思われます。
施工不良の程度
施工不良の程度については、レオパレス側は「建築基準法違反ではない」と言っているようです。
しかし、これまでの例を見ると、レオパレス側に認識がない、または認めないものに対しても違反が見られたということで、建築基準法違反になる可能性もありそうです。
アパート補修の必要と追加計上
界壁がない、または隙間があるものについては、これまでと同様に、補修の必要があります。
バルコニーについては、まだ詳しく伝わってきておりませんが、常識的に考えて、建物の外部についているものですので、十分な安全性が望まれます。
レオパレス側は「現時点で追加の補修費用は発生しないと考えている」としているそうですが、日経新聞は「追加計上の可能性はぬぐえない」としています。
補修工事が遅れる可能性
補修工事の完了については、レオパレス側が最初10月までとしたところを、国交省側にも法改正の前に工事を終えさせたいという意図があり、「夏までに」完了を求めました。
しかし、元々が秋までとしたところが早まった上に、3700棟が追加になったわけです。
さらに、全棟調査の内、調査が終わったのが56%ですので、あるいはこれからも補修工事をするべきアパートが増える懸念もあります。
発泡ウレタンの外壁は申請中か
グラスウールの代わりに発泡ウレタンを使ったとされる外壁については、レオパレス側が新たに部材を申請。それが通れば、補修工事は行わなくていいことになりますが、通らない場合は、そちらも補修の対象になります。
こちらの工事が行われた場合は、界壁以上に大掛かりなものとなり、工事終了までの期間がさらに伸びる可能性もあります。
この発泡ウレタンの使用については、深山祐助元社長の指示だったことが明らかになっています。
遮音性はまったくないということで、レオパレス社員の調査で、防音に関しても国の基準を下回っていることも伝えられています。
アパートオーナーへの影響
補修工事をするべきアパートの棟数が増えれば増えるほど、3度の特別損失3月期の総額430億円が、さらに増えることになり、レオパレスの経営が悪化するに至ると、アパートオーナへのサブリースの家賃支払いにも影響があります。
そうして、アパートオーナーの多数がローンを返しきれなくなった場合には、メインバンクである、りそな銀行へも大きな打撃を及ぼしかねません。
アパート住民の住み替え進まず
該当する400棟に住む4518戸のうち、3割にあたる1399戸で転居時期のメドが立たず、当初の3月末まで、という目標も、引っ越し業者の繁茂期と重なって、全く進んでいない様子です。
転居件数の増加で、レオパレスの住民だけではなく、その時期に引っ越しをする他の人たちにも影響が出ていそうで、引っ越し料金が1軒で50万円を超すなど、転居の必要な人にとっては大変な問題となっています。
レオパレスアパートの入居率の低下
レオパレスアパートの入居率は84%とこの1年で最も低い水準で、8カ月連続で前年を下回っているということです。
レオパレスアパートに関する風評被害とブランドイメージの低下は、今後も続くことでしょう。
施工不良問題後2年間は家賃減額なし
また、レオパレス社は、今後2年間はオーナーに支払う家賃を減額しないと説明しているということですが、レオパレスの場合、入居率が約80%を下回ると家賃の収入が、オーナーへのサブリースの賃料を下回る「逆ざや」になるということです。
特に入居者に転居を求めている施工不良の該当のアパートについては、今は入居者がゼロの状態であり、家賃収入のない状態で、オーナーに支払いを続けなければなりません。
これまで、アパートオーナーは、サブリース契約での家賃減額に悩んできたわけですが、今度はそれが逆にレオパレスの首を絞めることになります。
レオパレス側は当初、「資金は十分にある」と話していましたが、補修をするアパートが今後も増える可能性もあり、いずれにしても更なる苦境に陥るのは間違いのないところです。
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