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武蔵小杉浸水被害でタワーマンションは「災害に弱い」の結論

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武蔵小杉が台風19号の被害で浸水した出来事は、川の氾濫で広範囲での戸建ての浸水とは、また別種の衝撃がありました。

武蔵小杉の11 棟のうち、浸水の重大な被害を受けたマンションは2棟のみなのですが、この出来事を受けてタワーマンションの災害に対する耐性が改めて論じられるところとなりました。

武蔵小杉の今回の浸水被害に当初からコメントを続けている住宅ジャーナリストの榊淳司さんは「タワマンは災害に弱い」と断言する記事を書いています。

榊さんがそう言われる理由を興味深く読んでみました。

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武蔵小杉の停電タワーマンションのその後

先月の10月12日の台風19号による浸水で、停電や断水などの大きな被害を招いた武蔵小杉のタワーマンション、浸水被害を受けたのはタワーマンション11 棟のうち2棟でした。

被害を受けたマンションは現在はどうなっているかというと、2棟とも停電は回復、1棟は水道がまだ飲料水として使えないということですが、住民の方々に普段の生活が戻りつつあります 。

武蔵小杉タワマン価格に「大きな影響なし」

武蔵小杉タワーマンションの被害の報道を受けて、著名な住宅地ジャーナリストの榊さんは当初からコメントを続けてきています。

特に武蔵小杉の住民の方に心配されている、武蔵小杉の地下やタワーマンションの価格への影響ですがこれについては、榊さんは、短期的にはともかく大きな影響はないとのことです。

 

タワーマンションは「災害に弱い」

しかしここへきて、武蔵小杉という局地的な問題ではなく、 タワーマンション全体に対して、榊さんがさらに危機感を促す発言をしています。

結論を言うと、タワーマンションは災害に弱いというのです。

 

タワーマンションのイガイガデメリット

タワーマンションで一番懸念されるのは、その高さから地震に弱いのではないかということなのですが、これについては、特殊な免震機能を備えているために、地震については、多くの専門家は心配ないと言います。

柱や床は普通以上に頑丈にできており、上階が重くらならないように、壁については通常よりも軽量の素材を使う必要がある、 そのため非常に遮音性が低いということは以前から報告されています。

その場合の遮音性の低さとは、どのくらいかというと、隣の家の「くしゃみの音も聞こえる」ということなのですが、この壁の薄さはコストを落とすという目的ではありません。

タワマンの建物の構造上仕方がないということですので、おそらくどこのタワーマンションも同じ”タワマンの条件”であるようです。

建物のメンテナンスにおいても、通常のマンションよりも費用がかかるとのこと、そもそもタワーマンションは「建築技術の上から言うと、まだ完成していない」と榊さんが説明する通りのようです。

「必要悪」のタワマン

それらを含めて、榊さんは、憧れの住居であるタワーマンションを、「必要悪」と断じています 。

つまり、土地が安く買えて、誰もが駅や商業地のある便利なところに住めるのならばタワーマンションなどは不要なのです 。

土地がなく価格が高いので便利な所にたくさんの人が住むために、やむを得ずタワーマンションが必要だということですね。

もっともこれは日本だけ、あるいは武蔵小杉だけに限ったことではありませんし、この「必要悪」それ自体が、タワマンのメリットでもあります。

そしてタワーマンションはデメリットがあるにも関わらず、多くの人の憧れの住まいとなっています。

タワマンの新たな弱点「浸水被害」

NHKニュース

今回の武蔵小杉のタワマンに浸水が起こったことで、榊さんの言う「タワマンは災害に弱い」、というほどではなくても、地震とはまた別にタワーマンションにも浸水被害が起こり得るということが知れ渡りました。

これまでは、タワマンは無縁だと思われてきた、水の被害、これこそがタワマンの大きな弱点であるということが、これまでのタワマンのデメリットに加わったのです。

湾岸エリアでも武蔵小杉と同じ被害の可能性

そして注目すべきは、 榊さんの次の発言のくだりです。

例えば大きな地震が東京を襲い、湾岸の埋立エリアで大規模な液状化が発生したとする。3.11の時の千葉県・新浦安エリアのように地中の上下水道管が地面に飛び出すほどの被害が発生する可能性が高い。そうなれば一帯のトイレは使用不能になる。
それに停電が加われば、エリア全体のタワマンが、今回の武蔵エリアの47階建てタワマンと同じ状態になるのだ。

つまり、大きな地震が起こった場合、タワーマンションが倒壊するということはなくても、今回武蔵小杉に怒ったような 水害が予想されるということなのです。

被害が大きい時の救援の難しさ

空き家 放火

しかも同居の場合武蔵小杉以上に高層階のマンションの数は多いため、その被害はこれまでの比ではありません。
また、東日本大震災以来地震が起こる可能性は極めて高いとも言われています。

そして、上記で名指されている湾岸の埋め立てエリアというのは、いま人気の選手村マンション晴海フラッグや、市場が移転した豊洲など、武蔵小杉よりもはるかに広大な地域で多数のタワマンが含まれることとなります。

こうした被害の地域が大きくなれば大きくなるほど救援も難しく、救助は命の危険が優先されるため、停電の被害などは軽微な方になってしまいます。

タワマン購入にはデメリットも考慮

いずれにしてもタワーマンションを購入する時には、このようなリスクがあるということも十分承知の上で購入することが大切です。

また、災害による被害は、必ずしも今回のようなことが全てのタワーマンションに起こるとは限らなくても、すべてのマンションであらかじめ対策がとられるべき問題です。

今回のタワーマンションの場合は設備や対策がなかったわけではありませんで、むしろ十分な対策が取られていたとコメントされています。

それでもなお、災害時には、様々な予想外のことが起こり得るということなのです。

建物を作れば売れる、町が豊かになるというだけではなく、マンションを開発するデベロッパーの方も、、自治体や国をも含めた長いスパンでの住宅政策と災害対策が必要です。

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