不動産を売却する時の方法である、仲介での売却と業者による買取はそれぞれにメリットとデメリットがあります。
売りたい空き家の条件や売却の希望によっても違いが生じます。
空き家の売却と買取の違いについてお知らせします。
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空き家の売却方法は2つ
不動産の売却の2つの方法は、仲介と買取に分けられます。
買う人 | 価格比較 | 売却までの速さ | |
仲介 | 一般 | 相場や希望価格 | 不定 |
買取 | 業者 | 相場の7割 | 最短3日でも成約 |
今の不動産売却の方法は、仲介と買取の条件に合った方を選ぶことができるようになっているため、両方のメリット、デメリットを知った上で売り方を選ぶ必要があります。
まずは、仲介と買取の違いについてみていきましょう。
空き家の仲介と買取の違いのポイント
買取の最大のメリットは売れるまでのスピードが早いことです。
そしてデメリットは、仲介に比べて価格が2割から3割安くなるというところです。
買取でないと売れない空き家
にもかかわらず買取を選ぶ人が多いのは、築年の古い家はなかなか売れないためです。
さらには、地域や空き家の条件によっては、買取以外に売却の方法がないという場合もあります。
そして不動産は早く売れれば売れるほど費用がかからず、価格も高く売れることが多いため、3割減でも実は買取の方が実質的には高く売れたとの同じことが多いのです。
そのため、空き家が売れにくい地域においては、買取も一般的な売却の方法の一つとなっているのです。
空き家の仲介での売却
不動産の仲介というのは、従来の不動産売却の方法で、「家を売りに出す」」といったら、これが仲介です。
仲介に入るのは不動産会社の担当者や業者で、売却物件の広告と売却活動をしながら、売りたい人と買いたい人の仲立ちをして、価格を交渉したり調整したりする役割です。
不動産会社の担当者を介して、買いたい人に不動産を売るのが仲介での売却です。
仲介での売却の手順については下の記事に詳しく記しています。
空き家を仲介で売却するメリット
不動産を仲介で売却するメリットは下の点があげられます。
- 相場に近い価格で売却できる
- 希望の金額で売却できる
あくまで最大限の価格で売れた場合のことになりますが、高く売るということにポイントを置いた場合は、買取よりも仲介の方が勝っています。
逆に不動産を仲介で売却するデメリットもたくさんあります。
空き家を仲介で売却するデメリット
- いつ売れるのかがわからない
- 売れないとストレスがかかる
- 相続の場合分配が遅れる
- 値下げの可能性もある
- 古家だと解体費がマイナスになる
- 手数料がかかる
- 待っていても売れない場合もある
- 売れるまでの税金や管理、補修費がかかる
- 問題のある不動産は売れない
不動産が売れない、又はなかなか売れないということにはこんなにもたくさんのデメリットがあります。
売れるまでに何年もかかったという場合、空き家が数百万円で売れたとしてもそれまでの空き家にかかった経費や手間が、売却益を上回ってしまうこともあります。
数字ではなかなかわかりにくいものもありますが、結局売ったとしてもマイナスの方が大きい、それが「負動産」と呼ばれる理由です。
空き家や土地は、売りたい時に売りたい価格で売ってこそ資産なのです。
時間がかかるほどマイナスが加算されていくというのは、売主にとって大変なストレスでもあるのです。
空き家の買取での売却
買取での売却は、売り主と不動産会社、買主の三者ではなく、売主と買取業者との間で直接に売買を行うという方法です。
仲介に対して、買取は不動産会社自身が金額を査定、その価格で空き家を買い取ります。
上に述べた通り、買取での売却が選択肢に入ってきた理由は、仲介では空き家が売れにくいためです。
現在では売れない不動産のほとんどは買取で業者に売却をされていることが多いのです。
空き家を買い取りで売却するメリット
対して、不動産を買い取りで売却するメリットには下のようなものがあげられます。
特に空き家の業者買取のメリットは、地方の売れない地方での空き家の売却の時ほど大きくなります。
- すぐに現金を手に入れることができる
- 売れないストレスと無縁
- 仲介手数料が不要
- 契約前後のトラブルがない
- 瑕疵担保責任が免責となる
- 問題あり物件でもOK
- 売却に際して費用の負担がない
このうち特にポイントとなる点を見ていきましょう。
売却の成約が早い
空き家の成約は売却までが早いです。
買取専門の業者はいずれも目利きですので、机上査定ならその場でも1日でも解答可能です。
訪問調査なら多くその場で査定結果が得られます。
会社によっては契約と同時に代金の支払いとなりますので、最短1週間程度で代金が得られて売却が終了します。
家が売れないと大きなストレスとなりますが、業者買取の場合は売れない期間というのがないので、ストレスは全くありません。
仲介手数料が不要
仲介の場合は仲介手数料がかかりますが、買取の場合は不要です。
また、手慣れた業者なので契約も極めてスムーズで、問題が起こる心配もいりません。
売った後で家屋の状態が云々という苦情がないというのは、実は古い空き家の場合は大きなメリットでもあります。
買取のメリットは高額の解体費
仲介だとどうしても売れない家や、劣化した家は解体して更地での売却となります。
その場合は、解体費は最低でも150万円、平均が170万円、ちょっと条件が悪い土地だと簡単に200万円になります。
空き家は解体に至る前に売るのが鉄則です。
短期の売却期間で経年劣化を避ける
空き家の売却はよく「時間との勝負」といわれます。
老朽化した空き家は、雨漏りが起きると大掛かりな補修が必要になります。
空き家に費用をかけて直すということは考えられませんので、瑕疵のある家を売りたくないと思えばそこで、解体をして更地で売却をするということになります。
しかし、元より空き家の売れにくい地域においては、更地にしたからといってすぐに土地が売れるとは限りません。
不確かな状況で解体費用の負担を避けるのは、空き家のまま買取で売却をするということのメリットはたいへん多いのです。
問題あり物件も買い取り
また問題あり物件は仲介には出せませんが、買取で扱ってくれる専門業者なら問題を前提で買い取ってくれますので遠慮や気兼ねも不要です。
残置物の処分費用
家を売却しようとしたら、残置物の処分費用に100万円の見積もりが出たので、売却をあきらめたという例がエコノミストに掲載されていました。
家の中にある家具や家電の処分費用は決して安いものではありません。
あまりにも多い場合は有料となることも考えられますが、基本的に買取の場合は、現況のままとなることが多いです。
案外見逃されがちな点なのですが、空き家を売却する時には、多額の費用がかかることがあるのです。
空き家の買取のデメリット
一方、買取のデメリットと思われる買取の相場について解説します。
買取の際のデメリットのいちばんは、価格の定価です。
買取の相場は仲介で最大に売れる金額、あるいは相場と言われる実勢価格の7割といわれることが多いです。
仲介よりは価格が下がるため「買取は安い」と思われているようです。
仲介で最大に売れる金額
一般的な買取相場の説明での7割というのは、「仲介の最大価格対買取の価格」という計算です。
しかし、地方の場合は空き家が元々売れないのですから、売れもしない価格と比べることにはあまり意味がありません。
仲介でも売れない家は100万円単位で値下げが行われることとなり、結果的には買取とそう変わらない価格になってしまうこともあるのです。
買取は仲介手数料が無料
買取が安いと言っても、築年の古い家の場合や、買取する不動産会社によってはその限りではありません。
買取の場合は仲介手数料が不要です。
また、仲介の場合は解体を前提としているところが多く、解体費用が売却代金からマイナスされます。
仲介だと費用がかかる空き家
また、仲介の場合は上に書いたように残置物の処分費用もかかります。
買取の場合は、「現況のまま」というのが基本です。
それらの費用を考慮に入れるとするとやはり、必ずしも買取が安いということではありません。
大切なのは、空き家が苦労しないで確実に売れることです。
それぞれの個別の見積もりをきちんと依頼した上で、手持ちの不動産の条件に合った売却方法を選ぶことが大切です。
空き家を仲介と買取の両方で売る手順
空き家の売却は、仲介か買取、どちらかを選ばなくてはならないというわけではありません。
仲介で初めて、売れない場合は買取で売却をするという順番をとると空き家は確実に売れます。
この方法で最初から契約をする、買取保証付き仲介、又は売却保証と呼ばれる方法もあります。
売却保証はすべての不動産店で行うわけではありません。
また、買取の場合は買取の専門会社に頼む方が高く買い取ってもらえるのが普通なので、仲介を依頼した不動産店に買取を依頼するのではなく、専門会社にあらかじめ査定を受けることをおすすめします。
空き家の売却方法の選び方
これらを考えてみると、それぞれの売却方法がおすすめの方は次のようになります。
仲介がおすすめの方
- 空き家を売りに出したい
- 初めて空き家を売りに出す
- できるだけ高く売りたい
- 空き家が売れている地域にある
仲介の売却サイトのおすすめは、不動産一括査定です。
仲介と買取の両方の価格が一度に査定できます。
買取がおすすめの方
- 空き家が売れない地域にある
- 周囲も空き家が多い
- 空き家を早く現金化したい
- 売りに出したが売れなかった
※空き家買取の業者一覧はこちらの記事に
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