空き家買取

欠陥住宅を買取してもらうまでの体験談【実家売却ブログ4】

2024年4月11日

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欠陥住宅を相続してしまったら、売却できるのかどうかは大変心配になるところです。

欠陥住宅は仲介で売却をする「売りに出す」方法ですと希望者が見つかることはまずありません。

私は売りに出そうと思った実家が欠陥住宅だとわかり、訳あり物件の買取業者を探して業者買取で売却をした経験があります。

売却に大変苦労をしたので、ブログに体験を記そうというのが、ブログ執筆のきっかけとなりました。

実家が欠陥住宅だとわかってから、売却に成功するまでの体験をまとめます。

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欠陥住宅だった実家の売却を開始

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私が相続した土地と家は、北関東の当時は人口20万人の市のごく普通の団地住宅地の一区画でした。

父が土地を買った約40年前の価格は土地だけで1300万円でした。

仲介の不動産屋に最初に鑑定してもらったところ、地価が下がってはいるが900万円までは値が付けられると聞いて、一時は大喜びしました。

ところがいざ家屋ごと売却しようと、新たに買い取り業者に依頼をしてみると、土地の条件が思いもかけないものだったのです。

このブログでは空き家率18%の記事で、持分なし私道、なんらかの欠陥あり住宅、表題登記と相続登記が共に未登記の問題あり物件の実家空き家を相続10年後に共有持分の売却で手放すことができた体験を記します。

※初めての方はこちらから
親の家を売る体験をブログにまとめました【実家売却のブログ】

 

欠陥住宅の概要

物件の種類 注文住宅の一戸建て
所在地 北関東
所有者
売却年 2012年
築年数 築39年
坪数 約37坪
売却額 100万円
売却形態 業者買取(共有持分)
リフォーム歴 防音室増改築他

実家は福島に近い北関東のごく普通の住宅団地内にある普通の一戸建てです。

離婚した父が一人で住んでいたもので、築年数は39年ですが当時としては洋風で、上が4部屋の大きな家でした。

 

※他2つの実家を売却した体験はこちらから

欠陥住宅と判明

私の実家は査定に来てもらった買取再販業者から、建物が欠陥住宅だと告げられて買取を断られたことがあります。

価格よりも早く売却して相続問題を終えるのが目的でしたので大きな驚きでした。

欠陥住宅とわかった理由

欠陥住宅とわかったきっかけは、買取の査定においてでした。

住宅の買取再販会社というのは、空き家を安く買い取りリフォームをして売りに出す会社のことです。

それまで再販会社には別の2社に査定にきてもらいましたが、1社目は理由を告げられずに断られました。

買取査定が進んで欠陥が発覚

なぜかの理由はあえて聞きませんでしたが、もしかしたら建物に何らかの不備があったのかもしれません。

そこで改めて依頼した2社目は、最初に見に来た年配の女性営業マンが、家をかなり褒めてくれました。

なにしろ実家に家族で済んだのはたった7年間だったため、内装が比較的きれいであったこと。

また、当時の家としては建坪が37坪と広いこと、当時としては洋風のしゃれた建築であることなどが、目を引いたようです。

私としてはその場でそう言われたもので、買い取ってもらえそうな返事に大喜びしました。

そのあとに女性の上司にあたる支店長の電話で「なかなか良いところと聞いていますよ」と言われて、さらにすっかり買い取ってもらえる気持ちになって、安心していたのです。

”欠陥住宅”で買取を断られる

ところが、その目利きの支店長が実際現地を見に来た後は一転して、買取を断られるということになりました。

「うちの会社は人が見て相当に『あの家はぼろ家だね』というところで買いますが、お宅の場合は・・・」

と言い渋るところを無理にうながして聞きただしたら、なんと買い取れない理由は「欠陥住宅」であるということでした。

せっかく買い取ってもらえそうだったのに…

最初は喜んでいたので、余計にがっかりしたのは言うまでもありません。

欠陥住宅の定義

そもそも欠陥住宅とは何か、その定義は以下のようになります。

欠陥住宅とは

欠陥住宅(けっかんじゅうたく)とは、法令等の基準を満たしていない住宅、設計図(意匠図・構造図・設備図・工事仕様書・特記仕様書など)のとおりに施工されていない住宅、安全性・快適性・使用性などの観点から居住等に支障を来たす住宅のこと。

つまり欠陥住宅というのは、施工時の意図的または意図的ではない不備の問題です。

最近では大手アパート賃貸のレオパレスが、あるべきはずの屋根裏の界壁がないという施工不良で社会問題化したことがありますね。

あの場合は経費削減で意図的に元社長が支持をしていたことが明らかになりました。

おおむね欠陥住宅となる理由は、単なる技術の上手下手ではなくて、費用を削るために意図的に行ったか、または費用を削るために臨時雇いを使ったためのようです。

震災でのひび割れや老朽化などのような後から家に起こったトラブルについては、欠陥住宅には含まれませんので心配はいりません。

なお、欠陥住宅は事故物件とも違うのでその点も分けて考える必要があります。

欠陥住宅は素人ではわからない

そのあとで、実家の場合は約40年前の実家の新築時の建築中に、建物の修正を依頼したがきいてもらえなかったと母が話していたことを思い出しました。

そのため、階段など何か所かを作り直したことなども度々聞いていましたので、「欠陥住宅」が買取の断りのための言いがかりなどではなく、事実であることはすぐわかりました。

欠陥住宅の事実を受け入れる

私がすぐに事態を理解できたのは、むしろ良い事だったと思います。

事実が受け入れられない場合は、査定の会社と揉めることもあるようです。

もっとも私の場合もすぐに全面的に納得したわけではありません。

欠陥住宅の指摘で喜ぶ人はいないからです。

不動産屋もわからない欠陥住宅

下見に来た他の不動産屋さんからは、いずれもそのような指摘はなく、むしろ

「頑丈であるから鉄骨ではないか。これは家を残したまま売った方が良い」

と褒められる始末でした。

なので何かしらの不備はあったとしても、売却に差し支える程のものとは、まったく思ってもみなかったわけです。

40年前の家としては比較的大きな家で2階が4間あるという洋風の建物でしたので見栄えは良い方でした。

震災の際にも特に大きな損傷もありませんでしたので、どこがどう手抜きであったのかは今となってはわかりません。

欠陥住宅は売却できない

うれしいことに、その後家の売却を伝えると、当時家に出入りしていた知人の中に家ごと欲しいという人が現れました。

日曜大工のDIYが趣味の方で、自分で直しながら住みたいということでした。

ありがたい話だといったんは大喜びしましたが、仮に無料に近い価格にして譲ったとしても、後に家屋に問題があった場合は、どう補償するのか。

その際の瑕疵担保責任、今の契約不適合責任という点の後々の心配から、人に譲るのも難しいという心境になりました。

空き家の個人売買の場合は、「瑕疵担保免責」として売却をする場合が多いのですが、あらかじめ欠陥住宅と指摘されて、知り合いに売るわけにはいきません。

実家の場合は結局、家を残したまま売るという望みは、いったんこれですべて失われたことになったのです。

家の欠陥 実家の事例

実家の場合の欠陥はどのような状況だったのかを書いておきます。

家のあったのは数百軒分の宅地がある分譲団地、いわゆる郊外型住宅地です。

施工したのは地元工務店数社で、両親の買ったのはその一社からで、団地内にモデルハウスのあった建設会社に家の建築を依頼したという形になります。

そこは今はどうしているのかというと、かなり前に倒産してしまったようで、当然責任を問いたくてもできない状態になっていました。

要は泣き寝入りということです。

欠陥住宅の施工不良の内容

欠陥はどのようなものか、私が覚えている限りは下のようなものがありました。

  • 階段が危険で上り下りできない
  • 車庫のコンクリートに段差があり車が入れない
  • 下水の管が通常より径が細く、勾配も不十分

 

階段の不備については入居後に建設に詳しい知人から指摘を受けたため、階段全部を解体して作り変えました。

吹き抜けで通し柱が入っていましたが、それも不要になりました。

全体でどのくらいかはわかりませんがかなり費用がかかったと思います。

両親は車を持っていませんでしたが来客用に車が入れるスペースを作り下をコンクリート敷きにしましたが、何と入口に10センチ以上の段差があり、それを越えてカーポートスペースに車を入れるようになっており、結局一度も車が入れませんでした。

40年前のことではありましたが、そんなこともわからないで施工をしたわけです。

手抜き工事が欠陥の原因

また、下水の排水が良くないということは以前から母が言っていましたが、原因がわかりませんでした。

それから、40年経って業者に見てもらったところ、通常よりも細い管を使ったことと、勾配が全く取れておらず水が流れないということでした。

要するに、施工ミスなどではなくて、おそらくかなりの部分で適当であったと思われます。

ただし、それら以外のところでは、大きな自覚できる不備はありませんでしたし、大震災のときでも傾きやひび割れはなかったのです。

家の建築は多く分業であるため、全部の業者が悪かったわけではなく、その中のどれかを担当した業者が悪かったのではないかと思いますが今になっては全く分からないのです。

欠陥住宅をの売却を開始

欠陥住宅を指摘されて売却はできないのではないかと一時は考えましたが、私は諦められずに何とか買い取ってくれそうなところを探しました。

欠陥住宅でも売却できた

高く売ることにはまったくこだわっていませんでしたが、とにかく私の子どもの代になって、子どもに売れない家や土地を相続させたくないためです。

その結果、この実家は別な買取再販会社があっさり買い取ってくれました。

実家は欠陥以外にも、持分なし私道、表題登記が未登記、”三重苦”の物件で、その上相続登記もできないため持分売却での買取であったため、価格は下がりましたが、その際にもまったくトラブルはありませんでした。

家のリフォーム方法の違い

なぜ、この業者が買い取ってくれたのかというと、社長が自ら話してくれましたが、いわゆるスケルトンリフォームを予定しているということでした。

つまり、最初に買取を断った会社は、最低限水回りを交換、外壁の塗装の他内装にも手を入れて再販を行う会社だったのに対して、実家を買ってくれたところはスケルトンリフォームをするというのが大きな違いだったのです。

スケルトンリフォームとは、基礎と柱だけにしてほとんど家を新築同様に建て直すという方法であったので、どのような欠陥があっても、その方法なら差支えはなかったのです。

欠陥住宅の売却方法

そこで分かったことは、欠陥住宅の売却方法は下の2つです。

  • 欠陥を修復、または問題としない買取再販会社に売却をする
  • 家を取り壊して更地にして売却をする

このうち、間違いがないのは、2つ目の方法です。

家がなければ、そもそも土地だけの売却になりますので何ら問題はありません。

欠陥住宅は解体しないでも売れる

ただし、うちのように買取業者4社のうち、2社は要らない、残りの2社は買い取るという返事となったのですから、あわてて解体費用をかけて壊す必要はありません。

そして、実家のあったのは空き家率18%という高率の町でした。

このように空き家が極めて売れない地域にある場合は、費用をかけて更地にしたとしても売れるとは限りません。

買い取りなら「現状のまま」で売れる

売れるか売れないかわからない地域の場合は、できるだけ現状のまま家を売ることがおすすめです。

解体はいつでもできますし、解体前でも最終的に解体費用を差し引けばいいだけなので、まずは欠陥住宅とわかっても、今の家の状態のまま買取会社の査定を依頼してみることが大切です。

欠陥住宅の買取査定のおすすめ

私が買取を依頼した2社の住宅買取再販業とは、中古住宅を仕入れリフォームをしたのち「再生住宅」として販売する中古住宅再生事業を手掛ける業者でした。

これらの業者は通称「訳あり物件の買取業者」と呼ばれる業種の会社です。

中古住宅を売主(自社物件)として売却している不動産業者を広告で見かけることがあると思います。これが買取再販業者です。

買取再販業者の中には、自社でリフォームを手掛ける不動産業者も多く、そのため建築会社系の業者が多いことも特徴です。

戸建てだけでなく、マンションのリノベーションを手掛ける会社もあります。

これらの業者は、現代ならインターネットの査定で見つけることができますので、欠陥住宅を売りたいと思ったら、まずは査定を依頼してみてください。

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