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内田マイク、地面師事件の黒幕が網走刑務所からカミンスカスに指示

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内田マイク、地面師のドンと言われる人物は、積水ハウス事件の10人目の容疑者として逮捕されました。

積水ハウス地面師事件はカミンカス操容疑者が主導したと思われていましたが、なんと網走刑務所に収監中の内田マイク容疑者が外部に指示を与えて実行したと判明。

地面師の黒幕とも言われる内田マイクとはどんな人物なのでしょうか。

なお、この記事は’20年11月に更新しています。

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内田マイクが地面師事件の主犯?!

積水ハウスに品川区西五反田の、時価100億円とも言われる旅館跡地を、土地の所有者になりすまし、転売して55億をだまし取った事件、この主犯と判明したのが、”地面師のドン”内田マイク容疑者です。

それまでは、主犯格はカミンスカス操容疑者だと思われていました。

しかし、次第に、内田マイク容疑者の存在が浮上したのです。

内田マイク容疑者の指示で地面師が動いた!

カミンスカス容疑者らは、羽毛田正美容疑者を、土地の所有者である旅館の女将であるふりをさせました。

そして自らは不動産業者を装って、積水ハウスと土地の売買契約をしたわけです。

それでは、主犯はカミンスカス被告だったのかというと、そうではありませんでした。

地面師事件とは?

地面師事件が何かまだ知らないという方は、下の記事をご覧ください。

地面師とは、土地の登記制度を利用して代金を詐取する詐欺の一種ですが、これは、ひとりではできないために、グループを組む必要があるのです。

内田マイクは、そのグループ、というより、地面師というギャング団のリーダーなのです。

「カミンスカスは小物」主犯ではないとの証言

カミンスカス容疑者は、当初この事件を画策した人物だと思われており、主犯格とも言われてきましたが、実は小物だという証言が入りました。

カミンスカス容疑者を知る事情通は、カミンスカス容疑者は、とてもそのようなシナリオを描けるような人物ではないというのです。

 

内田マイクが地面師事件の首謀者

 

では、誰が一連の事件を画策したかというと、その人物として挙がったのが、内田マイク被告なのです。

内田マイク、または、内田英吾、おそらく「英吾」の方が元々の名前でしょう。

内田マイクは、英吾の他にも複数の名前を使い分けている人物であり、この内田マイクは、なんと、積水ハウス事件の時は、網走刑務所に収監中だったのです。

これでは、誰が主犯なのかわからず、表に出ていたカミンスカス被告が主犯だと思われても仕方ありません。

 

内田マイクは網走刑務所に収監中だった

内田マイクは、実際、刑務所に居るのですから、通常は犯罪を重ねることはできないはずです。

というより、再犯の可能性のある人はそのために刑務所に入れられて隔離をされているわけなのですが、とにかく地面師として知られた、この内田という人物が、今回の事件を画策したと言われているのですから驚きが走ったのです。

連絡役が内田マイクの指示を伝達か

内田マイク容疑者は、網走刑務所内にいて品川区の土地の売買をどうやってやり遂げたのでしょうか。

もちろん、内田容疑者は外には出られません。そして、地面師一味には連絡役と言われる役目の者がいるのです。

刑務所の面会や手紙、外部からの書類を渡すなどして、内田容疑者は刑務所内で、手下の地面師たちにやり方を指示、そうやって積水ハウスからまんまと55億をだましたということなのです。

内田マイクの現在

内田マイク被告は、2016年の別の地面師事件にも関わっているとして「電磁的公正証書原本不実記録・同供用」の容疑で再逮捕され、現在も取り調べ中です。

詐欺罪というのがないために、文書偽造と同じような罪名なのですが、地面師を取り締まる法律を早く整備することが求められます。

内田マイクが関与? 新橋白骨事件

他にも、新橋の事件、こちらは、土地をだまし取っただけではなくて、土地を所有していた女性が死亡、それも屋外の敷地内で亡くなっていたという事件で、地面師の関与がささやかれています。

 

内田マイクが服役中に事件を起こした理由

事件の舞台となった海喜館

なぜ、そのタイミングで、詐欺の計画は実行に移されたのかというと、内田服役囚は、刑務所に入る前からその土地に眼をつけていたというのです。

犯行の第一段階は、狙い目の土地を物色し、地主の情報をかき集めることで、西五反田の土地なら使えそうだと既に見定めていたのです。

その理由は、所有者が高齢のおかみ一人であるということ。登記関係が複雑だと、土地が共有名義になっていたりした場合は、所有者が2人以上いることも稀ではありません。

そうなるとなりすまし役も2人、書類も二人分要ることになり、その文手間がかかってばれやすくなるわけです。

次に、土地が抵当に入っていないこと。その土地を担保に借金がされていなかったということです。抵当権が設定されているとなると、そのための手続きがさらに煩雑になり売却も難しくなります。

西五反田の土地は、所有者が高齢の女性でもあり、偽の内縁の夫も同行させるなどして、なりすましが簡単で効果があると踏んだのでしょう。

地面師の最初の逮捕 羽毛田正美被告

旅館女将に成りすましたのが、羽毛田正美被告、一連の地面師の逮捕の最も最初に逮捕されました。

五反田の土地売却のタイミング

そこで、内田容疑者は虚偽の売買を実行するタイミングを狙っていた、というより、地面師はそのような案件をいくつも持っているとされます。

そのうち西五反田の土地の所有者が入院したということを外部の連絡役が伝えた。地面師にとっては好都合であり、このタイミングを逃しては100億円を手にいれることがかなわなくなります。

内田容疑者はかねがね知人に「年に1、2回大きな仕事をすれば、あとは遊んで暮らせるんだ」と語ったと言います。

地面師にとってはそれが「仕事」だとすると、刑務所にいてもゆっくりはしていられないということなのでしょう。

地面師は実際にも役割分担をしてことを行います。そして、一度顔が割れている人物は二度とは使われません。

なので、計画する人物と、実行する人物が別々でも差し支えはないのです。そこで、計画した犯人は刑務所に居ながら稀代の詐欺事件が成り立ったのです。

内田マイク容疑者がこれまでかかわった事件

そもそも、内田マイク容疑者が逮捕されたのは、杉並区の土地の転売で2億5千万円をだましとった事件で逮捕されたからでした。

地面師事件では、地面師はまず逮捕されることはないと言われています。

所有者が判明した後でも、地面師自身が仕立てたなりすまし役が、「なりすましだとは知らなかった。自分も騙されていた」といえば、それ以上はどうしようもないようなのです。

内心でどのような悪いことを考えていても、証明できなければ犯罪にはならないということは、とても恐ろしいことです。

あるいは、今度の積水ハウス事件でも関係者とされる中にもそのような人たちがいないとは言えないのです。実際に10人目の逮捕者岡本容疑者は「自分も知らなかった」と述べている通りです。

なりすまし役の日記から逮捕へ

しかし、この事件で内田容疑者が逮捕に至ったのは、内田が使ったなりすまし役が詳細に日記をつけていたからです。

例えば、〈八重森から(本当の地主A)名義で、自分の顔写真が表示された運転免許証、印鑑、偽造の印鑑登録証明書などを受け取った〉などということを几帳面にすべて記していたため、それが確たる証拠として逮捕されました。

内田マイク容疑者はそこで懲役7年の実刑判決を受けたのです。

 

新橋の土地所有者は白骨遺体で発見

昨年10月、身寄りのない資産家の女性が自宅のすぐそばで白骨死体となって発見されたという事件があります。これが、上に述べた新橋白骨事件です。

この女性が所有していた新橋の土地取引は、最終的にNTT都市開発が12億円で購入。しかし、所有者に成りすました人物が偽造パスポートを使ったと判明しており、今回の積水ハウス事件に酷似しています。

この事件も今のところ、誰が主導したのか、また所有者はなぜ白骨となって発見されたのかがわかっていませんが、その土地の含まれる一帯の地上げを担っていたのが内田容疑者だったということなのです。

地上げというのは、その土地を地上げ屋と呼ばれる人が買うことなのですが、売りたくないという人が中に居ても、半ば強制的な手段を使って土地を売らせる人が「地上げ屋」です。

たとえば、その土地に居られないように嫌がらせをしたりするのがよく聞く話ですが、どうしてもそこを立ち退かない場合、その人が亡くなっていれば、所有者のふりをすることは地面師にとっては容易なことでしょう。

内田マイクは「地面師の頂点の大物詐欺師」

警察は、遺体発見後に事件性はないとしており、内田マイク氏とのかかわりはわかりませんが、他の土地取引をめぐる事件で、これまでも内田マイク氏の名が背後に見え隠れしても不思議ではないのです。

かつて「『池袋グループ』と呼ばれた集団を率い、いまや日本の地面師の頂点に立つと評判の大物詐欺師」というのが、ジャーナリストの森功氏の表現です。

内田マイクの主犯は確定するか

国際手配中のカミンスカス容疑者が逮捕、この後、地面師の一味として逮捕が考えられている人は10名以上いるということですが、地面師の事件の逮捕は難しいといいます。

証拠を押さえられるかどうか、そして、その10人が内田マイクの犯行を裏付ける証言をするのか同化がポイントです。

地面師の事件でわかったことの一つに、皆があの人が犯人だと言ったり、あるいは犯人だと知っているにしても、それがきちんと証明されない限りは、犯人とは認められないということで、そのような立件の難しさというのがつきまといます。

そして、そのような立件が難しい事件、解決に至っていない不明なままの事件が、これまでもたくさんあるということには慄然とします。

法律にも抜け穴のようなものがあり、逮捕されようが刑務所にいようが平気な人も居るのです。

そういう人に、いつか私たちの身近で接しないとも限らない、その恐れが今回の地面師の事件が世間の興味を引くゆえんでもあるでしょう。

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