私の実家の場合は、土地の売却が難しいとわかると、出費を嫌がった弟がそれ以来連絡を断ってしまいました。そのため相続登記がさらに遅れて、土地の需要がさらに下がってしまうことになりました。
今後いずれは売却予定の夫の実家の場合は、できるだけ生前に売却しようと話しが進んでいます。
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家を2軒所有する実家
夫の実家は、商業地と住宅地それぞれに土地と家を所有しています。地方のことで土地の価格は下がっています。
特に心配なのは、商業地にある大きな道路に面する店舗を兼ねた住まいの方です。
通りはいわゆるシャッター通りとなっており、隣は閉店した店、後ろの家は 4階建ての空きビル、もう片方の隣はビルを取り壊した後の空き地になっています。
商業地なので店を開くという人でなければ買わないところですが、店を開いたとしても集客がもはや見込めません。
とはいえ、商業地なので地価はそれなりに高くなります。なので、買い手がつくかどうかは難しいところだと思います。
夫も東京住まいの兄も今後どちらにも住む意向はありません。
売る予定の土地なら相続不要
夫の両親は、父は施設入所、母は在宅ですが同じく施設入所の申し込みをしています。介護を始めて、既に 5年近くになります。
介護が長引いた場合、相続が発生するのは数年以上先になり、地価が今以上に下がったり、需要が一層少なくなりかねません。
年数がかかって売れたとしても、その間の 2軒分の固定資産税を兄と弟のどちらがどう負担するのか、その期間の管理はだれがするのかも当然問題になると思います。
そもそも要らない土地と家をどちらの名義で登記するのかも問題です。
このような状況はお互い事前にわかるところですので、できるだけ生前に売却しようということで、すでに兄弟間では話しはまとまっています。
生前に売却するメリットとデメリット
生前に売却するメリット
遺言書を書く必要がない
遺産が預貯金だけの時は、遺言を残したとしても財産分与はそう複雑になりません。
不動産は評価額で分割することになる上、地方の土地は実質的に価値がない上、逆に費用がかかる可能性もあるので、分割するとなると難しいことが多くなります。
相続登記の費用と手間が要らない
売却することが決まっている場合なら、費用をかけて相続登記をして、それから移転登記をする必要が要りません。
地価が下がらないうち、需要のあるうちに売れる
地方では高いか安いか以前に、買い手があるかどうかが一番心配なことです。
万が一誰も欲しい人がいなければ、そのまま所有するしかありません。
子の代の費用負担が要らない
売れるのを待つ間の固定資産税の負担はもちろん、万が一解体や修繕が必要になったときの費用をだれがどのように負担をするのか相談せずに済みます。
たとえ仲の良い兄弟であったとしても、相続が済んでしまえば、喜んで負担してくれるとは限りません。
生前に売却するデメリット
デメリットというよりも、親が同意するかどうかが難しいと思います。
ですが、相続した後にすぐに売りに出すのであれば、結局は同じです。
土地があるおかげで兄弟仲が悪くなっては何にもなりません。
土地や家はあくまで親の財産なので、現金化をしたら、まず老後の資金として役立ててもらえるということを、よく説明して納得してもらいましょう。