田舎の土地は早めに売った方がいいといわれています。
実家の土地を相続してしまったが、固定資産税もかかる上、管理の手間がこんなに大変だと思わなかったとして、売りたいと考える人は少なくありません。
田舎の土地はどうやったら売ることができるのかをお知らせします。
田舎の土地を売りたい
目次
 | 相続で所有することになった田舎の土地を売りたいのだが、どのようにすれば高く売れるだろうか。方法を知りたい。 |
お答え
田舎の土地は売れるところであれば普通に売れます。一番高く売れる方法は仲介での売却。売れない場合は、業者の買取がベストです。
答えの根拠
私の実家も田舎の団地にあり、高台の上に問題あり物件で売れなかったため、最後は業者に買い取ってもらいました。
実家は北関東にありましたが、なんと２県離れた東京都の業者２社が見に来てくれて、比較の上、買取額の高い方に売却することができました。
不動産会社から遠くてもまったく支障がなく、スムーズに売却を勧めることができたので、インターネットの力にびっくりしました
売却、業者買取ともに今ではネットで手軽に相談できますので、田舎で売れないとあきらめずに試すことをおすすめします。
この記事でわかること
■ポイント
- 田舎の土地を売るときの最も大切なこと
- 田舎の土地も高く売る売り方
- 土地が売れない時でも手放せる方法
…
田舎の土地を売る方法
田舎の土地を抱えてどうしようか困ってはいませんか。
昔なら相続した人がそのまま家を継いで、もらった土地に住むということが多かったのですが、今は空き家や空き地になるケースがたいへん多くなっています。
いったん放置してしまうと、売れにくい地域はさらに人口が減少してますます売れなくなってしまいますので、とにかく少しでも需要があるうちに早めに売るということがたいへんだいじです。
田舎の土地を売るときのポイント
田舎の土地を売る時の最も大切なことは、売れるときに売れる価格で売る ということです。
別な言い方をすれば、買いたい人と売り時を逃さないということですね。
町場の場合だと、毎週末に購入を希望する内見の人が現地を見に来れば売れると言います。
田舎の場合はもちろんそういうことはありません。
見に来る人がいたとしても、次に来る人はいないかもしれない。
そのくらい田舎の土地は売れないと思っていた方がいいですよ。
なので見に来る人がいたら、できるだけ価格の交渉に応じて、売れるときに売れる価格で売るということが大切です。
空き家の専門家である中山聡さんの言う秘訣は、下の2つです。
・早い時期に売れる価格で売る
・儲けようとは思わずに格安でも売る
これは空き家のことなのですが、田舎の土地でも同じことです。
上の詳しい記事は
売れない空き家も”必ず売れる”専門家の言う秘訣とは
田舎の土地を売る方法
田舎の土地を実際に売るとなれば方法は
仲介 買取 近所
の3つです。
それぞれの売りやすさと価格については
・仲介で売る…最も高く売れる可能性がある
・買取で売る…仲介の７割が相場
・近隣や口コミで売る…交渉で決める
価格の目安や土地が売れるまでの期間を比較すると下のようになります。
| 売り方 | 買う相手 | 価格の相場 | 売却期間 |
| 仲介 | 希望者 | 最も高く売れる | 待っても売れない時も |
| 買取 | 不動産会社 | 仲介の７割 | 返答は数日 |
| 直接 | 隣や知人 | 多く相手の希望 | 意向はすぐわかる |
それぞれの売り方について解説していきます。
土地の売り方１ 仲介
不動産を売る際に最も一般的な方法で、いわゆる「売りに出す」と言われるのがこの方法です。
仲介は、家の時も土地も同じで、不動産会社に売主と買主の間に入ってもらい、まず、飼い主を探してもらうことから始まります。
その後は、売買に関する手続きや交渉、売買契約の際も間に入って契約書の作成や代金支払い、登記する司法書士などをすべて手配してもらえます。
仲介は土地の販売価格を売主が決められるので、土地を高く売りやすく、誰に売るかも売主の方で選択ができます。
関連記事：
不動産店の仲介で空き家が売れない！ダメな業者は変えるべき？
土地の売り方２ 買取
買取は不動産会社に土地を買ってもらう方法です。
仲介と違って希望者を見つけるという必要はありません。
不動産会社の返答はすぐに得られることが多いので、売れるか売れないかはすぐにわかります。
登記にかかる日数を入れても１カ月足らずで売買が完了します。
買取のメリットは他にも不動産会社が相手の場合は、売った後のトラブルがない点でも安心です。
逆にデメリットは、相場の７割と買取の場合は金額が安くなってしまうというところですが、仲介の場合でも売れなければ価格を下げることも普通にあるので、それほど変わらないともいえます。
まずは、最初から買取にせずとも、仲介を３カ月ほど試してから、価格を下げるか買取にするかその時点で決めるのが良い方法です。
最近では、最初から３カ月たって売れなかった場合は買取をするという契約の、買取保証付き仲介という方法もありますので、あわせてご覧ください。
関連記事：
買取保証付き仲介とは
土地の売り方3 近隣と口コミ
都市部とは違って地方の場合は、「土地を売りたければまず隣に声をかけよう」と言われるくらい、近隣とそのつながりが功を奏する場合があります。
隣の人が土地を買った場合を「隣地取得」と言いますが、土地を一続きにすることで双方にメリットが生じる場合もあります。
田舎には少ないものの旗竿地などの変形地や、家と家の間にある土地に隣の土地を買い足すことで角地になる場合などがそうです。
この場合は、土地の利便性が増すだけではなくて、坪単価が高くなる結果、隣の人には他の購入者よりも高く土地を売れる可能性があります。
関連記事：
旗竿地は隣の土地を買うか売るかするとよい理由
またその他にも、身内が介護で近くに住みたい場合はもちろんのこと、案外隣の家が売りに出たら土地を広げるために買いたいとひそかに考えている場合もあります。
声をかけても悪いことはないので、「今度売りに出そうと思っているのですが、どなたか欲しいような方がいたらお知らせくださいますか」と言っておくのがいいでしょう。
特に田舎の場合は坪単価や固定資産税が安い場合もあるので、広く土地を使いたいという人は思ったよりも多くいます。
その土地のことを知っている人同士で譲り合うのは、お互いにとってもたいへん安心なことでその点でもよい取引と言えます。
関連記事：
土地の処分を考えたらまず隣に声をかける
田舎の土地を売るコツ
田舎の土地とはいえ、上のような売り方を順に試せば売れる可能性は大きく高まります。
それ以外にも、田舎の土地を売れやすくするためのコツも併せて紹介します。
土地を売る際の不動産会社を選ぶ
隣の人に売るという場合を除いては、不動産の売買には不動産会社がつきものです。
ここで、よい不動産会社を選ぶことが、土地が売れる、そして高く売れるネックとなります。
私の実家の例をお話しした通りですが、必ずしも地元の不動産店がいいとは限りません。
買取の場合のコツ
また買取の場合は、地元の不動産店はおすすめしません。
私の実家も夫の実家の空き家も地方にあるため買取で売却をしましたが、どちらも地元の不動産店ではありませんで、リフォーム再販業者と言われる人たちになります。
空き家がある土地だったために、空き家をリフォームする目的で買い取る業者であるわけなのですが、それらの業種の会社は最初からリフォーム再販をうたう会社です。
地元の不動産会社の多くは自分でリフォームをするという資金はありませんし、土地に新築を建てる資金もありません。
これらを行うのは専門のリフォーム再販会社であるため、地元不動産が土地を買取した場合は、そちらに転売するのが目的です。
つまり、その場合は最初の買取額は直接にリフォーム再販会社に買い取ってもらうよりも安くなってしまいます。
なので、買取の場合は仲介も買取も賃貸もやりますという地元の会社ではなくて、資金が十分にあり、自社でリフォームと空き地に新築を建てて販売している会社の方が高く買い取ってもらえます。
遠方でも買取の対応
なお買取の場合には、遠方の会社でも全く問題ありません。
買取業者はいい物件で仕事になると思えば、多少遠くても県を越えて足を延ばすのが普通です。
エリアを大きくとらないと一つの市や一つの県だけでは物件が見つからないからです。
夫の実家を依頼した買取業者は、遠くの物件を買い取りに見に行くため車での移動が長時間でたいへんだと言っていました。
地元不動産店のメリットも
それでは、地元の不動産店には一切メリットがないのかというと、もちろん、地元ならではの利点もあります。
地元であれば、買いたいという人や家を探している人のコネや口コミは逆に見つかりやすいとはいえます。
店頭に来る人がこのエリアに中古の家や土地を探していると言えば、そのような情報はすぐに回ってくるでしょう
一括査定のメリット
今では、インターネットの一括査定を使えば、地元の不動産店と遠方の不動産店との両方が一度に探せます。
なのであらかじめどちらが良いということではなくて、最大で６社見つかった中から、高く売ってくれそうなところ、高く買い取ってくれそうなところを選ぶことができます。
そのためにも一括査定を利用してみてください。
なお、一度不動産店で仲介を断られた物件でもだいじょうぶです。
まずは、田舎の土地の売買を得意とする不動産会社を探す手立てとして、一括査定のサービスを利用してみましょう。
土地の一括査定サービスについて
一括査定サービスとは一度の申し込みで複数社に査定依頼を出せるというもので、査定依頼をする不動産会社を紹介してくれます。
自分で探さずとも、田舎の土地を扱いたい、土地を買い取りたいという不動産会社とすぐにつながります。
地方に強いのはイエウールとリビンマッチがおすすめです。
田舎の土地は売れる価格で売る
田舎の土地はただでさえ売りにくいところがほとんどです。
売却して手放したいという場合は、売却額が多少安くても売り抜けるコツです。
田舎の土地の場合は、買いたい候補者がどんどん続いて現れるということはまずありません。
なので買いたいという人が見つかったら、多少の値引きはやむなくても売る方が長期化の末にとうとう売れなかったという結末を避けられます。
また、土地を売りに出しても既に何か月も何年も売れないという場合は、価格を見直すことも必要です。
田舎の土地が売れないとき
上記の方法を試しても土地が売れない、あるいは、最初から売れないとわかっている時には、土地の売却以前にも試せる方法もあります。
むしろ早くから準備するに越したことはありません。
土地の相続放棄
相続する前であれば相続放棄をするという選択も可能だということはよく知られています。
相続放棄には、不動産だけに限った放棄ができない、費用がかかる、裁判所を介した手続きが必要であるなど、手間の他様々なデメリットがあることはあまり知られていないと思います。
一方で、広大な農地や山林などの場合は、相続放棄をした方が良いケースももちろんあります。
ケースバイケースですが、いずれの場合も、相続登記を決める期間は３カ月と短期間であるため、前もって準備をしてて抜かりなく進める必要があります。
個人的には宅地はもちろん限られた面積の土地であれば、相続放棄をする前に生前に売却をして、どうしても売れないとわかったときに相続放棄をするのが一番いいと思います。
相続放棄の目安は不動産が遺産の８割を超えるときです。
それ以下の時は慎重に検討を進める必要があります。
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土地の寄付
人に売れない不動産の相談をすると「寄付をしたらいいじゃない」と言われることが大変多くあります。
しかし私自身、役所に問い合わせた経験がありますが、寄付はひじょうに限られた場合であり、まず寄付はできません。
役所以外の法人や団体なども同様です。
そもそもどのようなところに需要があるかは表立ってはわかりませんし、本当に需要のあるところであれば無料ではなくお金を出して買うでしょう。
なので人が「寄付」といっても安易にうのみにしないようにしましょう。
まずは売却とそれに準じる方法がいちばん正当な方法であり、欲しい人を見つける早道です。
関連記事：
売れない土地の自治体への寄付は可能か市役所に聞いてみた
いらない土地は国に返す
いらない田舎の土地をお金にならなくてもいいから国に返したいという要望は以前からありました。
法律の一部も改正はされているのですが、現在は条件付きの一部の土地だけで、基本的には土地は国に返せないと思った方がいいです。
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土地の無償譲渡
土地は売りに出してから何年も売れないという場合は、たとえ価格を下げたとしても、ある日思い出したように買い手がつくということはひじょうにまれです。
売れるのを待っているうちにも除草や剪定の費用、何より固定資産税が積み重なってマイナスが累積していきます。
田舎の土地が「負動産」と言われる所以です。
その場合は買取を依頼するか、リフォームや新築を建てても再利用ができないような過疎地の場合は、無償の譲渡を検討してください。
売却益がただでも固定資産税分や補修費用、また、今後発生するかもしれない解体費の節約には十分役に立ちます。
土地や空き家を含めてある程度たっても需要がない場合には、喜んで使ってくれる人に譲ることも検討しましょう。
なお、このような譲渡サイトは成約率はひじょうに高く、空き家を含めたときの売買は掲載物件の８割にも上ります。
一つの物件に問い合わせが複数件どころか数十件ということもあるので、多少難があってもほとんどの土地が手放せます。
「土地を処分します」という業者は有料でお金を取っての処分となりますが、譲渡の場合は全くお金をかけないで無料での処分が可能ですので、売れない土地の場合でもぜひ利用されてみてください。
田舎の土地が売れた例
田舎の土地が絶対に売れないかというとそんなことはありません。
不動産の売買はあくまで一対一のタイミングです。
その土地を一人でも欲しいという人がいれば成り立ちます。
土地の買取の例
私の父は人の紹介で田舎に土地を買ったものの、買った後で調整区域に当たるため、家が建てられないということはわかりました。
そのため立ったまましばらく放置をしていましたが、老人ホームを建てたいという大企業が買取をしたいと言ってきました。
もう売れないと諦めていた土地でしたが、自分の現在所有している家の土地よりも高く売れて大喜びした経験があります。
土地を駐車場に活用した例
また、夫の実家はかなりの町中にあり、片側２車線の県道沿いに立っていますが、家の裏にあった２回が賃貸住宅のガレージを取り壊した後の空き地は、現在貸し駐車場となっています。
たった３台分なのですが途切れずに契約があるため、不動産店の管理の元で毎月賃料収入が得られています。
なので田舎の土地と言っても、何もしないであきらめるのは早計です。
田舎の土地活用の方法
田舎の土地の土地活用には他にも
- 移住や別荘用に売れる
- 古民家としてレストランや宿泊に利用
- 太陽光発電用地として土地活用
などの用途があげられます。
ソーラーパネル設置の土地活用
田舎の土地での土地活用の筆頭は、ソーラーパネルを設置した売電事業です。
今は空き地と見ればそこかしこにソーラーパネルが置かれていることがわかります。
売電と併せて他にも上記の駐車場や資材置き場などの利用法もあります。
資料請求は無料ですので、まず一度見てみることをおすすめします。
田舎の土地の売却は地方に強いイエウールとリビンマッチがおすすめです。
サービスの利用自体は無料ですので、この機会を最大限に利用して売却につなげてみてくだい。
リビンマッチの登録数は１６００社と最も多いです。
その中から最大６社が査定を告げてくれますので、お好みの会社を選んで売却につなげてください。
