孤独死

孤独死の費用負担は保証人が負う 相続人は高額なら相続放棄を

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孤独死がたいへん増えて、これから社会問題化されることが予想されます。心理的な痛手は身内がもっとも大きいのですが、経済的には大家さんの負担も少なくありません。

大手損保会社の「損保ジャパン」で、大家さん向けに「孤独死保険」というのができたそうで、かつて身内の孤独死を経験しているものとしては、良かったと思う反面、孤独死がそんなに増えているのかとも、複雑な思いです。

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孤独死保険ができる背景

一人暮らしの人が、誰にも看取られずに自宅で亡くなるというのが孤独死です。

東京都監察医務院によると、東京23区内の65歳以上の単身世帯の人が自宅で亡くなり、死因がはっきりしない孤独死は2016年で3175人だそうです。

10年前より約1300人増えたというのですから、今後ますますその数は増えることでしょう。

賃貸で孤独死の場合の問題

自宅といっても、持ち家もあれば、賃貸住宅で亡くなる場合もあります。

持ち家であれば身内がその後を引き受けることになるでしょうが、賃貸住宅で亡くなった場合は、身内が居たとしても、その費用負担が問題になります。

室内の清掃や、場合によっては、特殊清掃といわれる孤独死特有の清掃方法と処理が必要になります。

また、物品の処分の費用はもちろん、亡くなった方が家賃を滞納していることなども少なくありません。

それらの費用負担は、誰がするべきなのでしょうか。

孤独死の費用負担はどうなる?

支払いの義務が生じるのは、第一には身内よりも、まず部屋を借りる時の連帯保証人です。

第一は連帯保証人

私の叔父のケースでは、連帯保証人は、一度引き受けてくれた人の名前で叔父が次の年も自分で書いてしまったということで、連絡した連帯保証人は、支払わないということで話がつきました。

しかし、これが同意したうえでの連帯保証人であったとしたら、当然その人が支払い義務を負ったと思います。

ある意味、これが一番スムーズな解決方法です。

第二が法定相続人

次に請求が来るとしたら、身内、その場合は法定相続人です。

連帯保証人が要る場合は、あくまでそちらに支払いを求めるべきですが、連帯保証人に連絡がつかない、支払う意思がないという場合は、やはり身内に連絡が来るでしょう。

あるいは、その前に遺体や物品の引き取りなどで、大家さんと接触をすることも多いかと思います。遺体の引き取りは、原則として、身内がいる場合は、相続権のある身内が行います。

その際、身内としては迷惑をかけたという意識もあり、大家さんや仲介の不動産屋さんとの交渉時が、ひじょうにつらいところなのですが、できるだけ冷静に対処しましょう。

連帯保証人が居る場合は、安易に費用を支払う承諾はしない方がいいです。また、自分が第一相続人かどうかも必ず確認してください。

孤独死した叔父のケース

うちの叔父が孤独死をした際には、遺体の引き取りは、第一相続人である叔父の子供に連絡がつかなかったため、叔父の姉である私の母の方に連絡が来ました。

幸い、死亡後に早く発見されたため、置いてあったものを片付ける他、念入りな清掃程度で良かったわけですが、大家さんが、むしろ物品を勝手に捨てていいのかどうかを確認したかったようでした。

その場合うちの方としては、部屋に金品や物があっても、第一相続人ではない以上、手が付けられないともわかりました。

結局、第一相続人の住所が見つかまでに日にちがかかったので、大家さんが自分の費用で業者を頼み、片付けと清掃をしたようです。亡くなる前は、叔父は体の具合も悪かったようで、家賃も滞納がありましたが、それもそのまま請求されませんでした。

わずかな金額の場合(と大家さん自身が思った場合のことですが)は、面倒なので請求をあきらめてしまう大家さんも多いのだろうと思います。

大家さんにとってみれば、さまざまな事後処理に加えて、滞納もあるということでは、たいへん迷惑な事態です。

孤独死した人の身内が費用を請求されたら

まずは、連帯保証人の有無を確認してください。そしてそちらに連絡を取ってもらいましょう。

請求された人が、第一相続人でない場合は、まずはそちらに請求が行くべきですので、確認を取る前には、他の人は身内と言えども、支払う必要はありません。

というより、上に書いた方に、遺産がもらえる相続人以外は、亡くなった人の金銭や物品には、手が付けられないのです。

物品も金銭も相続人の管理するものなので、勝手にどうこうはできません。金目のものは、他の身内が持って行ってしまった、では、あとで問題となります。

まずは相続の順に連絡を取ってもらいましょう。基本的に、連絡は身内がしなくてもいいようですが、住所や電話等がわかれば、場合によっては、相手に知らせてもいいでしょう。

相続人なら相続放棄という手立ても

請求を受けた人が相続人である場合は、自分でどうするかを考えることになりますが、相続できる財産がどのくらいあるのか、そして、損害の費用を支払い得るかどうかを確認します。

本人の遺したお金で支払いができない場合は、「相続放棄」という手続きをとることになります。

相続放棄の手続きを扱うのは主に司法書士ですので、そちらに相談してみてください。

相続放棄の注意点 叔父のケース

叔父の場合は相続放棄には至りませんでしたが、賃貸物件への損害賠償以外にも、たとえば借金などが見つかった万が一の場合を考えて、相続人にはあらかじめ叔父が孤独死したことは伝えました。

叔父の両親は既に亡くなっており、姉妹が他に3人いました。その場合、姉Aと妹B妹Cすべてが相続人になります。

もし、姉Aが相続放棄をしたとすると、姉Aの子供(私)が相続権を継承し、妹B妹Cと共に、私も姉Aに代わる相続人となって、相続権を継承してしまいます。

なので、相続放棄をするという場合は、亡くなった人の兄弟とその子供全員が相続放棄をするということになります。

実際問題として、そこまで請求が来るかどうかはわかりませんが、多額の借金等の場合は、手続きをした方が安心です。

逆に言うと、叔父がたとえが1億を遺して亡くなったとすると、他に相続人が居なければ、兄弟の子供、すなわち甥や姪もだろうが、それを受け取れるということです。

これを代襲相続といいますので、相続の良い場合のことも合わせて憶えておいた方がいいかもしれません。

孤独死保険より未然に防ぐサービスを

孤独死保険ができることで、大家さんは費用負担のリスクを心配せずともよくなるので、高齢者であっても賃貸が利用しやすくなるという、利用者にとってのメリットがあるのは間違いありません。

今はまだ整ってはいないものの孤独死そのものを未然に防ぐような、サービスもやがて考えられていくのではないでしょうか。 

 

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